生理前にチョコレートや甘いものが欲しくなるのはなぜ?血糖値と腸内環境の関係を薬剤師が解説
生理前になると、チョコレートやケーキが無性に食べたくなることはありませんか?
普段は我慢できる甘いものでも、不思議なくらい食べたくなることがありますよね。
私も、昔、生理前にチョコレートが食べたくてたまらなくて、食べだすと止まらなくて一箱食べたりしていました。
ニキビができて後悔していましたよ。
実は、多くの女性が経験することで、決して珍しいことではありません。
生理前になると食欲が増えたり、甘いものを強く欲しくなったりするのは、PMS(月経前症候群)の症状の一つとして知られています。
「意志が弱いから。」
「食べ過ぎてしまう自分が悪い。」
そのように思ってしまう方もいますが、生理前に甘いものを欲しくなるのには、体の変化が深く関係しています。
女性ホルモンの変化によって血糖値が乱れやすくなり、さらに腸内環境も影響することで、甘いものへの欲求が強くなる場合があるのです。
・生理前に甘いものが欲しくなる理由
・血糖値との関係
・腸内環境との意外なつながり
・食べ過ぎを防ぐための対策
についてわかりやすく解説します。
生理前に甘いものが欲しくなるのは女性ホルモンの影響

生理前は「黄体期」と呼ばれる時期です。
この時期はプロゲステロン(黄体ホルモン)が増え、エストロゲン(卵胞ホルモン)が減少します。
・食欲が増える
・眠くなる
・イライラしやすい
・甘いものが欲しくなる
といった変化が起こりやすくなります。
つまり、生理前に食欲が増えるのは珍しいことではありません。
血糖値が乱れやすくなることも関係しています
生理前はインスリンの働きが弱くなると考えられています。
すると血糖値スパイク(食後に血糖値が急上昇し、その後急激に下がる状態)が起こることがあります。
この急激な血糖値の変動によって強い空腹感を感じることがあります。
血糖値が急に下がると、脳はエネルギー不足を感じます。
すると、
「早く糖分を補給して!」
というサインを出すため、チョコレートやお菓子など糖質の多い食品を強く欲しくなるのです。
実は腸内環境も関係しています

ここで見落とされがちなのが腸内環境です。
腸は栄養を吸収するだけの臓器ではありません。
幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の約90%は腸で産生されるといわれています。
セロトニンは気分を安定させるだけではなく、食欲にも関わっています。
腸内環境が整うと、セロトニンを作る環境も整いやすくなります。
そのため、毎日の腸活は、生理前の心や食欲を整える土台づくりにもつながるのです。
・イライラする
・気分が落ち込む
・甘いものが欲しくなる
という悪循環につながる可能性があります。
以前の記事でもご紹介したように、PMSと腸内環境には深い関係があります。
→PMS・生理前のイライラは腸が原因?女性ホルモンと腸内環境の深い関係を薬剤師が解説
生理前に甘いものが欲しくなるとき、不足しやすい栄養素は?

生理前に甘いものが欲しくなる原因は女性ホルモンの影響が大きいですが、栄養バランスも関係している場合があります。
特に意識したいのが、「マグネシウム」「ビタミンB6」「たんぱく質」です。
マグネシウムは神経や筋肉の働きをサポートするミネラルで、不足すると気分の変化や疲れを感じやすくなることがあります。
ビタミンB6は、気分を安定させる神経伝達物質を作るために必要な栄養素で、PMSの症状をやわらげる働きが期待されています。
また、たんぱく質は筋肉だけでなく、ホルモンやセロトニンなどの材料にもなる大切な栄養素です。
これらの栄養素が不足すると、食欲のコントロールが乱れやすくなることもあります。
普段から魚や肉、大豆製品、卵、ナッツ類、緑黄色野菜などをバランスよく食べることを心がけ、無理な食事制限は避けるようにしましょう。
甘いものを食べると一時的には楽になります
甘いものを食べると血糖値が上がり、一時的に気分も落ち着きます。
しかし、その後に急激な血糖値の低下が起こると、さらに甘いものが欲しくなるという悪循環になってしまいます。
昔の私がまさに、その悪循環になっていました。
頭では理解できても、我慢できなくなってしまって、チョコレートなど甘いお菓子を食べ過ぎて後悔していました。
・体重増加
・疲れやすさ
・肌荒れ
・腸内環境の悪化
にもつながることがあります。
甘いものを食べ過ぎると、体重が増えやすくなるだけでなく、肌荒れやニキビ、お腹の不調につながることもあります。
私も「また食べ過ぎてしまった……」と落ち込むことが何度もありました。
では、甘いものを我慢するしかないのでしょうか。
もっと良い方法があります。
甘いものを我慢するより「食べ方」を変えましょう

甘いものを完全に禁止する必要はありません。
大切なのは血糖値が急激に乱れない食べ方です。
・食事を抜かない
・野菜など食物繊維を最初に食べる
・タンパク質をしっかり摂る
・間食ならナッツやヨーグルトを選ぶ
・チョコレートならカカオ70%以上を選ぶ
こうした工夫だけでも、甘いものへの欲求が軽くなることがあります。
私も今は、健康のためにも、カカオ70%以上のチョコを少しだけ食べるようにしています。
カカオ成分が多いと少しの量でも満足感が得られます。
甘すぎるチョコレートより糖質を抑えやすいことも理由です。
他には、間食したくなったら素焼きのくるみやアーモンドなどを少しだけ食べることもあります。
飲み物では、ノンカフェインのハーブティーをよく飲んでいます。
特に生理前はエンハーブの「女性リズムを笑顔で過ごしたい時に。」のハーブティーを飲むのも良いと思います。
→女性リズムを笑顔で過ごしたい時に。enherb(エンハーブ)のハーブティーが気になった理由
腸活は生理前の食欲対策にも役立ちます

腸内環境を整えることは、血糖値を安定させる生活習慣にもつながります。
・発酵食品
・食物繊維
・オリゴ糖
・十分な睡眠
・軽い運動
などを毎日少しずつ続けることです。
腸内環境は一日で変わるものではありません。
だからこそ、生理前だけではなく普段から腸活を意識して整えておくことが大切です。
よくある質問(Q&A)

Q. 生理前にチョコレートが食べたくなるのはなぜ?
A:生理前は女性ホルモンの変化によって血糖値が乱れやすくなり、食欲も増えやすくなります。
また、気分を安定させる「セロトニン」の働きも影響を受けやすくなるため、糖分の多いチョコレートなどを無性に食べたくなることがあります。
これは多くの女性にみられる自然な体の変化であり、「意志が弱いから」というわけではありません。
Q. 甘いものは我慢した方がいいですか?
A:甘いものを完全に我慢する必要はありません。
無理に我慢するとストレスがたまり、反動で食べ過ぎてしまうこともあります。
大切なのは、食べる量やタイミングを工夫することです。
食後のデザートとして少量楽しんだり、高カカオチョコレートやナッツなどを選んだりすると、血糖値の急激な変動を抑えやすくなります。
Q. 生理前におすすめのおやつはありますか?
A:生理前におすすめなのは、血糖値が急上昇しにくく、栄養も補えるおやつです。
・高カカオチョコレート(カカオ70%以上)
・無糖ヨーグルト
・素焼きのアーモンドやくるみ
・チーズ
・ゆで卵
・果物(食べ過ぎには注意)
などがおすすめです。
お菓子だけで空腹を満たすよりも、たんぱく質や食物繊維を含む食品を選ぶと満足感も得られやすくなります。
Q. 腸活でPMSは改善しますか?
A:腸活だけでPMSが治るとは言えません。
しかし、腸内環境を整えることは、セロトニンの働きや食生活の改善にもつながるため、イライラや食欲の乱れが軽減する可能性があります。
発酵食品や食物繊維を積極的に取り入れ、十分な睡眠や適度な運動も合わせて続けることで、毎月の不調をやわらげるサポートになるでしょう。
なお、PMSの症状が日常生活に支障をきたすほど強い場合は、我慢せず婦人科などの医療機関へ相談することも大切です。
イライラと腸活の関係に関しては以下の記事をどうぞ。
→イライラ・不安・やる気が出ない…それ、腸のせいかも?腸脳相関で心を整える腸活習慣!
まとめ:生理前にチョコレートや甘いものが欲しくなるのはなぜ?

生理前の甘いものへの欲求は、意志の弱さではなく、体からのサインです。
女性ホルモンの変化による血糖値の乱れや、腸内環境の状態も関係しています。
自分を責めて自己嫌悪になるのはやめましょう。
「甘いものを食べてはいけない」と我慢するよりも、
血糖値を安定させる食事と、普段から腸内環境を整える習慣を続けることで、毎月のつらさが少しずつ軽くなる可能性があります。
今日からできることを一つずつ取り入れて、自分の体と上手に付き合っていきましょう。
毎月訪れる女性リズムだからこそ、自分の体を責めるのではなく、やさしく整える習慣を取り入れてみてくださいね。
生理前の甘いものへの欲求は、体からのサインです。
自分の体を責めずに、やさしく付き合っていきましょう
PMSと腸内環境の関係について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
→PMS・生理前のイライラは腸が原因?女性ホルモンと腸内環境の深い関係を薬剤師が解説
