PMS・生理前のイライラは腸が原因?女性ホルモンと腸内環境の深い関係を薬剤師が解説

PMS・生理前のイライラは腸が原因? 女性の悩み

PMS・生理前のイライラは腸が原因?女性ホルモンと腸内環境の深い関係を薬剤師が解説

生理前になるとイライラしたり、気分が落ち込んだり、お腹の調子が悪くなったりしませんか?

私も、以前は生理前になるたびに不調に悩まされていました。

ニキビができやすくなったり、些細なことでイライラしたり。
夫と喧嘩になるのも、決まって生理前や生理中でした。

生理不順もあったので、基礎体温を毎日つけていた時期もあります。
ところが、グラフはガタガタで、自分でもよくわからない状態でした。
今思えば、よく妊娠できたなと思うほどです。

当時は女性ホルモンばかり気にしていましたが、振り返ると食生活もかなり乱れていました。

野菜は好きだったので便秘にはなりませんでしたが、その一方で食物繊維を摂りすぎてお腹を壊すことも少なくありませんでした。

健康に良いと思っていても、偏りすぎれば逆効果になることもあります。

やはり大切なのはバランスですね。

最近では、PMS(月経前症候群)や生理前の不調に「腸内環境」が関係していることもわかってきています。

女性ホルモンと腸内環境の関係は、更年期の不調でも注目されています。
更年期のゆらぎ、もしかして腸が原因?ホルモンバランスを腸から整える方法を薬剤師が解説

腸内細菌は女性ホルモンの代謝やメンタルバランスにも関わっており、腸の状態が心や体の不調に影響することもあるのです。

この記事では薬剤師の視点から、
PMSと女性ホルモンの関係
腸内環境が生理前の不調に与える影響
今日からできる腸活習慣
についてわかりやすく解説します。

PMS(月経前症候群)とは?

pmsの女性
PMS(Premenstrual Syndrome:月経前症候群)とは、生理前の3〜10日ほどの期間に現れる心や体のさまざまな不調のことです。

症状の現れ方には個人差がありますが、
イライラする
気分が落ち込む
不安になる
集中力が続かない
肌荒れしやすい
むくみやすい
便秘になる
甘いものが欲しくなる

などの症状がよく見られます。

生理が始まると症状が軽くなることが多いため、「毎月のことだから仕方ない」と我慢している方も少なくありません。

しかし、日常生活に支障が出るほどつらい場合は、体からのサインかもしれません。

PMSはなぜ起こるの?

PMSの主な原因として考えられているのが、女性ホルモンの変動です。

女性の体では、生理周期に合わせてエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が大きく変化しています。

特に排卵後から生理前にかけては、ホルモンバランスが大きく変動するため、
自律神経
脳内神経伝達物質
体内の水分バランス
などに影響が出やすくなります。

その結果、イライラや気分の落ち込み、むくみ、便秘などの症状が現れると考えられています。

ただし、同じホルモン変動があっても、ほとんど症状が出ない人もいます。

一方で、毎月つらい症状に悩まされる人もいます。

この違いには、睡眠やストレスだけでなく、腸内環境も関係していると考えられています。

実は腸と女性ホルモンは深くつながっている

腹痛でお腹を押さえる女性
「腸と生理に関係があるの?」と思う方もいるかもしれません。

実は近年、腸内細菌と女性ホルモンの関係について研究が進んでいます。

腸内には100兆個以上もの腸内細菌が存在しており、消化だけでなく免疫やホルモンの働きにも関わっています。

その中でも注目されているのが「エストロボローム」と呼ばれる腸内細菌のグループです。

エストロボロームは女性ホルモンであるエストロゲンの代謝に関わっていると考えられています。
簡単にいうと、女性ホルモンの働きをサポートする腸内細菌グループのことです。

腸内環境が乱れると、ホルモンのバランスにも影響を与える可能性があるのです。

まだ研究段階の部分もありますが、腸を整えることが女性の健康維持に役立つ可能性は十分に期待されています。

PMSで便秘やお腹の不調が起こる理由

腸活ダイエット、便秘改善
生理前になると便秘になりやすいという方も多いのではないでしょうか。

これは黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響によるものです。

プロゲステロンには体内に水分をため込む働きがあります。
また、腸の動きをゆるやかにする作用もあるため、生理前は便秘になりやすくなります。

私自身は便秘になるタイプではありませんでしたが、逆にお腹が張ったり、下痢気味になったりすることがよくありました。

食物繊維は健康に良いイメージがありますが、摂りすぎるとお腹が張ったり、かえって不調の原因になることもあります。

健康のためには「たくさん摂る」よりも「バランスよく続ける」ことが大切ですね。
快適な腸活!便秘改善の秘訣は食べ物と生活習慣にコツ!注意点あり

イライラや気分の落ち込みにも腸が関係している?

ストレスと腸
実は腸は「第二の脳」とも呼ばれています。

腸と脳は自律神経などを通じて常に情報をやり取りしており、この関係は「腸脳相関」と呼ばれています。

また、心の安定に関わる神経伝達物質「セロトニン」の多くは腸で作られています。

そのため、腸内環境が乱れると、
イライラしやすい
不安になりやすい
気分が落ち込みやすい
といった状態につながる可能性があります。

もちろん、PMSの原因をすべて腸だけで説明することはできません。

しかし、腸内環境を整えることで心身の不調が和らぐ方もいます。

生理前のイライラや気分の落ち込みに悩んでいる方は、腸の状態にも目を向けてみる価値があるでしょう。
イライラ・不安・やる気が出ない…それ、腸のせいかも?腸脳相関で心を整える腸活習慣!

PMSによる肌荒れと腸内環境

肌荒れに悩む女性

生理前になると、
ニキビが増える
肌がベタつく
化粧ノリが悪くなる
という経験はありませんか?

私も以前は、生理前になると決まってニキビができていました。

鏡を見るたびに気分が落ち込み、「またか……」と思ったものです。

PMSによる肌荒れは、女性ホルモンの変動が大きく関係しています。

生理前は黄体ホルモン(プロゲステロン)が増えることで皮脂分泌が活発になり、ニキビができやすくなります。

しかし、肌荒れの原因はそれだけではありません。

近年では、腸内環境と肌の健康の関係にも注目が集まっています。

腸内環境が乱れると悪玉菌が増えやすくなり、腸内で有害物質が作られることがあります。

すると体内で炎症が起こりやすくなり、その影響が肌に現れることもあると考えられています。

また、便秘によって老廃物が長く腸内に留まることも、肌トラブルの一因になる可能性があります。

もちろん、腸活だけでニキビが完全になくなるわけではありません。

ですが、

食生活を整える
発酵食品を取り入れる
睡眠をしっかりとる
ストレスをため込まない
といった腸活の基本は、結果的に肌の健康にもつながります。

私自身も食生活を見直してからは、生理前の肌荒れが以前ほど気にならなくなりました。

「スキンケアを頑張っているのに改善しない」

という方は、肌だけでなく腸にも目を向けてみると良いかもしれません。
「腸活で肌荒れが治った」は本当?腸と肌の関係を薬剤師が解説!食事・サプリの選び方も

PMSの不調は、イライラ・便秘・肌荒れなど別々の問題に見えますが、実は腸内環境という共通点が隠れている場合もあります。

PMSを和らげるためにできる腸活習慣5選

腸活と腸内環境
PMSは女性ホルモンの変動が関係しているため、完全になくすことは難しいかもしれません。

しかし、腸内環境を整えることで体調の土台を作り、不調を軽減できる可能性があります。

私自身も食生活を見直してから、生理前の不調が以前より気にならなくなりました。

今日から始められる腸活習慣をご紹介します。

発酵食品を毎日の食事に取り入れる

カスピ海豆乳ヨーグルト
腸内環境を整えるためには善玉菌を増やすことが大切です。

そのために役立つのが発酵食品です。

たとえば、

ヨーグルト
納豆
味噌
キムチ
甘酒

などがあります。

ただし、「体に良いから」と大量に食べれば良いわけではありません。

毎日少しずつ継続することが大切です。

食物繊維はバランスよく摂る

キノコと野菜
食物繊維は腸内細菌のエサになります。

しかし、私自身の経験でもあるのですが、食物繊維を摂りすぎるとかえってお腹が張ったり、下痢をしたりすることがあります。

特に野菜ばかりを意識しすぎると、バランスが崩れることもあります。

野菜だけでなく、
海藻
きのこ
豆類
雑穀
なども取り入れながら、無理なくバランスよく続けましょう。

朝ごはんを抜かない

納豆など和食風景
朝食は腸を目覚めさせる大切なスイッチです。

朝食を食べることで腸の動きが活発になり、排便リズムも整いやすくなります。

特に、
発酵食品
タンパク質
食物繊維を意識すると、腸活にも役立ちます。

詳しくは以下の記事でどうぞ
朝ごはんを変えたら一日が変わった!腸活にもなる疲れにくい体をつくる朝食の選び方とは

睡眠の質を高める

熟睡
睡眠不足はホルモンバランスだけでなく腸内環境にも影響します。

夜更かしが続くと自律神経が乱れ、腸の働きも低下しやすくなります。

生理前になると眠気が強くなる方もいますが、体からのサインかもしれません。

できるだけ同じ時間に寝起きすることを意識してみてください。
スマホ見すぎで腸が荒れる?ブルーライトと睡眠、腸内環境の意外な関係を薬剤師が解説!

軽い運動を習慣にする

運動
運動はストレス解消だけでなく、腸の動きをサポートする効果も期待できます。

激しい運動である必要はありません。

ウォーキング
ストレッチ
ヨガ
などでも十分です。

特に生理前は無理をせず、気持ちよく体を動かすことを意識しましょう。

PMSのときに控えたい食べ物は?

小麦で作ったクッキーお菓子

PMSの時期に控えたい食べ物は、腸活にとっても良くない食べ物と重なります。

PMSの時期は、甘いお菓子や清涼飲料水、アルコール、加工食品などを摂りすぎないよう意識しましょう。

これらの食品は血糖値の乱高下を招いたり、むくみの原因になったりすることがあります。

結果として、イライラやだるさなどの不調を感じやすくなる方もいるからです。

太りやすくもなりますし生活習慣病にもなりやすいので、普段から控えるように意識すると良いと私は思います。

腸内環境を知ることも大切

腸活説明
腸活というと、ヨーグルトや発酵食品を食べるイメージがあるかもしれません。

しかし、人によって腸内細菌の状態は大きく異なります。

同じ食品を食べても、
調子が良くなる人
あまり変化を感じない人
がいるのはそのためです。

頑張っているつもりでも結果が出ないときは、自分の腸内フローラを知ることが、効率的な腸活への近道になる場合もあります。
最近では自宅で腸内フローラを調べられる検査サービスも登場しています。
腸活しても痩せない人へ|chatFLORA Gで腸内フローラを見える化【薬剤師レビュー】

PMSだけではない!更年期と腸内環境の関係

PMSに悩む女性の中には、更年期になってからもホルモンバランスの変化による不調を経験する方がいます。

私自身も更年期に入ってから、以前よりイライラしやすくなったり、体がほてったり、急に汗が出たりすることがありました。

振り返ると、これらも女性ホルモンの変化が関係していたのだと思います。

こうした更年期の不調に対して、サプリメントで対策する方もいます。
更年期の味方!ベルタエクリズムの効果とメリット・デメリット対策を徹底解説

まとめ:PMS・生理前のイライラは腸が原因?女性ホルモンと腸内環境の深い関係を薬剤師が解説

PMS・生理前のイライラは腸が原因?
PMSは女性ホルモンの変動だけで起こるものではありません。

腸内環境や睡眠、ストレス、食生活など、さまざまな要因が重なり合って症状が現れます。

私自身も以前は、
イライラ
ニキビ
生理不順
お腹の不調に悩んでいました。

だからこそ、「毎月つらいのが当たり前」と諦めないでほしいと思います。

腸活は即効性のある方法ではありません。

しかし、体の土台を整えることで、少しずつ変化を感じられる方もいます。

まずは発酵食品を取り入れることや、睡眠を見直すことなど、できることから始めてみてくださいね。