お正月|お屠蘇の由来と健康効果が凄い!お酒が苦手でもノンアルコールで楽しむレシピ
あけましておめでとうございます!
お正月といえば、お雑煮に、おせち、お屠蘇(おとそ)です。
幼い頃、お餅が苦手な私は、お雑煮が嫌いでしたよ。
今はお餅が好きになって美味しく食べています。
そしてお酒も苦手な私は、大人になっても、お屠蘇も苦手です。
飲まない習慣でした。
しかし屠蘇散は、生薬の組み合わせなんです。つまりハーブみたいなもの。
お屠蘇は、私たちの健康を願う「最強のハーブ酒」のような存在なのです。
そこで今回は、お屠蘇の由来や健康効果、そして私みたいなお酒が苦手な人や運転するから飲めない人、子供などでも美味しく飲むことができる、ノンアルコールのお屠蘇レシピをリサーチしたので、どうぞ。
お屠蘇の由来:「邪気を払い、魂を蘇らせる」

お屠蘇の歴史は古く、唐の時代の中国から伝わったと言われています。
日本でも平安時代から宮中行事として取り入れられ、江戸時代には庶民の間にも広まりました。
「屠蘇」という言葉には、こんな力強い意味が込められています。
「屠(ほふ)る」:悪鬼を退治する
「蘇(よみがえ)らせる」:死者の魂を蘇らせる、または心身をリフレッシュさせる
つまり、「一年の邪気を払い、新しい一年の無病息災を願って飲むお薬」なのです。
「一人これを飲めば一家に病なく、一家これを飲めば一里に病なし」という言葉があるほど、縁起の良い飲み物とされてきました。
実は最強のハーブ酒!?その健康効果
お屠蘇は、日本酒やみりんに「屠蘇散(とそさん)」という5〜10種類ほどの生薬を漬け込んだものです。
スーパーでも年末になると屠蘇散を売っていますね。
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屠蘇散の中身、実は現代でいう漢方そのもの。
代表的な成分と効果を見てみましょう。
山椒(サンショウ):胃腸の働きを活発にし、消化を助けます。
生姜(ショウキョウ/ショウガ):吐き気を抑え、冷えによる風邪を予防します。
白朮(ビャクジュツ):体内の余分な水分を出し、むくみを解消します。
お正月は、ご馳走続きで胃腸が疲れやすく、寒さで体調を崩しやすい時期。
お屠蘇を飲むことは、理にかなった「冬の健康法」と言えるのです。
お屠蘇をいただく時の「作法」と「注意点」

お屠蘇には、一般的なお酒の席とは違うルールがあります。
●飲む順番は「若い人から」
通常は年長者からですが、お屠蘇は「若い人の活力を年長者に分ける」という意味を込めて、年少者から年長者へと盃を回します。
●「お屠蘇を飲む」と言わない:
おめでたい席では「お屠蘇をいただく」や「屠蘇を服する」と言うのが粋とのこと。
●【ここだけは注意!】
健康に良いとはいえ、お屠蘇はアルコールです。
以下の点には十分に気をつけましょう。
お薬を飲んでいる方:漢方成分が含まれているため、処方薬との飲み合わせに注意が必要です。
飲み過ぎ厳禁:独特の甘みがあって飲みやすいですが、あくまで「薬」として少量(盃一杯程度)いただくのが本来の姿です。
屠蘇散をノンアルコールお屠蘇で「和風ハーブティー」として楽しむコツ
屠蘇散(とそさん)に含まれる山椒やシナモン(肉桂)、生姜などは、海外のハーブティーやスパイスティー(チャイなど)でもおなじみの成分ばかりです。
お湯で淹れると、お酒で漬け込むよりも香りがダイレクトに立ち上がり、シャキッとした気分になれます。
お湯で美味しく飲むためのコツをまとめました。
お湯だけで淹れると少し「薬っぽさ(苦味や渋み)」を感じやすいため、以下の工夫をするのがおすすめです。
甘みをプラスする(必須級!)
本来のお屠蘇は「みりん」の甘みでバランスをとっています。
お湯で淹れる場合は、以下のものを加えると一気に飲みやすくなります。
黒糖:コクが出て、漢方茶のような深い味わいになります。
はちみつも黒糖も、ビタミンやミネラルが豊富なのも良いですね。
見た目も華やか「フルーツお屠蘇(サングリア風)レシピ

他では、フルーツの酸味と甘みが加わることで、生薬特有の香りが苦手な方でもジュース感覚で楽しめます。
屠蘇散:1包
りんごジュース(100%)または赤ぶどうジュース:300ml
お好みのフルーツ(りんご、オレンジ、クコの実など):適量
●作り方
1. 鍋にジュースとスライスしたフルーツ、屠蘇散を入れて火にかけます。
2. ふつふつとしてきたら弱火にし、5分ほど煮て香りを移します。
3. 火を止め、ティーバッグを取り出します。
4. 耐熱グラスにフルーツと一緒に注いで完成。
ポイントは、冷たくして飲みたい場合は、濃いめに煮出した後に氷を入れたグラスに注いでください。
ミルクを入れて「和風チャイ(屠蘇ラテ)」に
お湯で濃いめに抽出した後、温めた牛乳や豆乳を加えると、日本版の「和風チャイ」になります。
生薬の刺激がミルクでまろやかになり、お子様でも飲みやすい味に変わります。
屠蘇散に含まれるシナモンや山椒は、ミルクとの相性が抜群なんです。
まるでインドのチャイのような、スパイシーで濃厚な味わいです。
屠蘇散:1包
水:100ml
牛乳(または豆乳):150ml
甘味(はちみつ、または黒糖):小さじ1〜2
●作り方レシピ
1. 小鍋に水と屠蘇散を入れ、火にかけて沸騰したら弱火で3分ほど煮出します。
2. 牛乳を加え、沸騰直前まで温めます。
3. 火を止め、ティーバッグを軽く絞って取り出します。
4. カップに注ぎ、はちみつや黒糖で甘みを加えて完成。
ポイントは、最後に追いシナモンを振ると、よりカフェのような香りに仕上がります。
抽出時間に気をつける
お湯は成分が出やすいため、3〜5分程度で一度味見をしてください。
長く入れっぱなしにすると、木の枝のような渋みやえぐみが出てしまうので、好みの濃さになったらティーバッグを引き上げるのがコツです。
お湯出し屠蘇のメリット
ノンカフェイン・ノンアルコールだから、寝る前でも安心して飲めます。
冷え性対策になる生姜やシナモンの効果で、お酒を飲んだ時以上に体がポカポカ温まります。
胃腸に優しいので、お正月のご馳走で疲れた胃を、温かい生薬成分が優しくケアしてくれます。
「お正月だからお酒を飲まなくちゃ」と無理をする必要はありません。
先述したように自分流にアレンジした和のスパイスティーとして、お屠蘇ハーブティーで新しい一年の健康を願うのも素敵だと思います!
素敵に見せる「おもてなし」のコツ

●器の選び方
伝統的な「盃(さかずき)」にこだわらず、お気に入りのマグカップや耐熱ガラスのグラスを使うと、アレンジお屠蘇のモダンな雰囲気が引き立ちます。
●トッピングのひと工夫
「南天の葉」を添えたり、「松葉」をグラスに飾るだけで、一気にお正月らしい特別感が演出できます。
まとめ:自分らしい「お屠蘇」で健やかな新年を

伝統を大切にしながらも、今のライフスタイルに合わせて形を変えていく。
そんなお屠蘇の楽しみ方は、家族の新しい定番になるかもしれません。
いつもと少しだけ違うことにチャレンジしてみると、新たな気持ちになってワクワクしてきます。
今年の元日は、あなただけのお気に入りの一杯で、心も体もポカポカに温まってみませんか?
