更年期のゆらぎ、もしかして腸が原因?ホルモンバランスを腸から整える方法を薬剤師が解説
私自身も、あるとき急に体がほてったり、顔が真っ赤になったり、汗がどっと出てきたり、頭痛が続いたりという時期がありました。
気持ちも落ち込みやすくなっていて、「なんだかここ最近しんどいな…」とずっとモヤモヤしていたんです。
それが後になってから、「あ、あれって更年期の症状だったんだ!」とやっと気づいて。
原因がわからないまま過ごしていたころは、本当に不安でした。
同じように感じている方、きっと多いんじゃないかなと思います。
ほてり、のぼせ、寝つけない夜、イライラ、気分の落ち込み…。
こういった症状は、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下が主な原因なのです。
しかし実は、腸内環境の乱れも大きく関係していることが、最近の研究でわかってきています。
薬剤師として女性の健康に長く関わってきた立場から、「腸とホルモンバランスの意外なつながり」と、今日から始められる腸活習慣をわかりやすくお伝えしますね。
こんな症状、心当たりありませんか?更年期のサイン一覧

更年期の症状は人によって全然違うのですが、大きく3つに分けられます。
急にほてる・のぼせる(ホットフラッシュといいます)
汗がどっと出る
動悸や息切れ
頭痛・めまい
関節や筋肉が痛い
疲れやすい・だるい
むくみ・冷え
イライラしやすくなった
気分が落ち込む・やる気が出ない
漠然とした不安感
集中力が続かない
寝つけない
夜中に何度も目が覚める
眠りが浅くて翌朝も疲れている
「全部当てはまる!」という方もいれば、「1〜2個だけ」という方もいます。
私は、頭痛やめまい、体がほてったり、汗が出たりと体の症状が多かったです。
どれか気になる症状があれば、腸内環境を整えることで改善できる可能性があります。
実は腸がホルモンを調整していた!エストロボロームのしくみ

「腸活とホルモンって、関係あるの?」と思う方も多いと思います。
実は大ありなんです!
腸内細菌の中に「エストロボローム」と呼ばれるグループがあります。
●エストロボロームとは、女性ホルモン(エストロゲン)の代謝に直接かかわる腸内細菌のグループのことです。
少しだけ詳しく説明しますね。
エストロゲンは体の中で一度使われると、肝臓で処理されて腸に届きます。
このとき、腸内のエストロボロームが酵素を使って「エストロゲンを再び使える状態」に戻し、血液中に送り返す働きをしています。
つまり、腸内細菌がエストロゲンの量を調節しているということなんです!
では、腸内環境が乱れてエストロボロームのバランスが崩れるとどうなるでしょう?
逆にエストロゲンが過剰に再吸収される → バランスが崩れる
どちらに転んでも更年期症状の悪化につながります。
腸を整えることが、ホルモンバランスを整えることに直結している理由がここにあります。
腸が乱れると更年期症状が悪化する理由
腸内環境が乱れる主な原因は、食生活の乱れ・ストレス・睡眠不足・抗生物質の使用などです。
腸内環境が悪化すると、善玉菌が減って腸の粘膜が弱まり、炎症を引き起こす物質が血液中に漏れ出てしまいます。
これを「腸もれ(リーキーガット)」と呼びます。
この状態になると全身の慢性炎症が起きやすくなり、ほてりや関節痛・だるさなどの更年期症状をより強く感じやすくなります。
さらに、先述したエストロボロームも乱れて、ホルモンバランスがさらに崩れる…という悪循環に陥ってしまいます。
「最近、なんか体の不調が重なってきた」と感じる方は、腸内環境を見直すことが近道かもしれません。
気分の落ち込みやイライラにも腸が関係している?セロトニンとGABAの話

「体の症状だけじゃなくて、心のゆらぎも気になる…」という方、多いと思います。
実は心の症状にも、腸が深く関わっているんです。
幸せホルモン「セロトニン」は腸で作られる
「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニン。
なんと約90%が腸で作られていることをご存じでしたか?
脳の中ではセロトニンは気分を安定させたり、幸福感をもたらしたりする役割を持っています。
腸内環境が乱れると、このセロトニンの産生が低下します。
これが更年期の気分の落ち込み・イライラ・不安感を悪化させる一因と考えられています。
「更年期になってから気持ちが不安定になった」という方は、腸内環境のケアも一緒にやってみると変わってくるかもしれません。
→イライラ・不安・やる気が出ない…それ、腸のせいかも?腸脳相関で心を整える腸活習慣!
リラックスの鍵「GABA」も腸と関係している
GABA(γアミノ酪酸=ガンマアミノらくさん)は、脳や神経に働きかけて「興奮を抑え、リラックスを促す」神経伝達物質です。
更年期になると自律神経(体温・心拍・睡眠などをコントロールする神経)が乱れやすくなります。
GABAにはこの自律神経の過剰な興奮を鎮める効果が期待されています。
そして実はGABAも、腸内細菌(特に乳酸菌の一部)によって産生されることがわかってきています。
腸内環境を整えることで、GABAの産生もサポートできる可能性があります。
大豆を食べてもエクオールが作れない人が約半数いる、という話
「大豆イソフラボンが更年期にいい」という話、聞いたことがある方も多いと思います。
大豆イソフラボンはエストロゲン(女性ホルモン)に似た構造を持っていて、ホルモンが減った体の中で代わりの役割を果たしてくれます。
でも実は、大豆イソフラボンはそのままでは体に吸収されにくい形をしています。
腸内細菌が大豆イソフラボンを変換することで「エクオール」という物質が生まれて、はじめてエストロゲンに似た働きをしてくれます。
ここで知っておいてほしいのが、エクオールを作れる腸内細菌を持っている日本人は約50%だけ、ということ。
つまり、一生懸命大豆食品を食べていても、エクオールを体内で作れない人が約半数いるのです。
自分がエクオールを作れるかどうかは、尿で調べる「エクオール検査」で確認できます。
作れない体質の場合は、すでにエクオールに変換されやすい形(プレエクオール)で配合されたサプリメントを活用するのがおすすめです。
例えばプレエクオールだけでなくGABAも含むサプリのベルタエクリズムが人気です。
→ 更年期(ゆらぎ期)の味方!ベルタエクリズムの効果とメリット・デメリット対策を徹底解説
腸からホルモンバランスを整える5つの習慣
では、具体的に何をすればいいの?というところを解説します。
腸からホルモンバランスを整える習慣は、以下の5つです。
2食物繊維で善玉菌のエサを作る
3大豆食品を毎日取り入れる
4睡眠の質を上げる
5ストレスをためない工夫をする
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
発酵食品を毎日1品食べる

ヨーグルト・納豆・味噌・ぬか漬けなど、乳酸菌・ビフィズス菌を含む発酵食品は、腸内の善玉菌を増やしてくれます。
「毎食に1品」を目標にすると、無理なく続けられますよ。
例えば、私は、味噌汁を毎朝飲んでいます。
手作りの豆乳ヨーグルトも毎朝食べています。
納豆は1日おきに食べていますよ。
食物繊維で善玉菌のエサを作る

善玉菌は食物繊維をエサにして増えます。
野菜・海藻・きのこ・豆類・根菜類を積極的に摂りましょう。
食物繊維には2種類あって、両方バランスよく摂ることが大切です。
不溶性食物繊維:ごぼう・れんこん・きのこ類など
私は、アボカド、ごぼうやきのこ類をよく食べています。
大麦の麦入りご飯は、毎日食べています^^
蓮根も季節になると食べています。
他では、人参も食物繊維も多く、ベータカロテンなどで目の健康や老化予防、免疫力アップにも繋がるので、毎日食べています。
大豆食品を毎日取り入れる

豆腐・納豆・豆乳・味噌など、大豆食品はイソフラボンの補給になります。
ただし前述のとおり、エクオール変換には個人差があります。
大豆食品を食べながら腸内細菌をしっかり育てることが大切です。
睡眠の質を上げる
睡眠中に、腸の修復や腸内細菌のバランス調整が行われています。
「寝つけない・眠りが浅い」が続くと腸内環境が悪化して、更年期症状がさらに悪化するという悪循環に。
寝る前のスマホを控える、部屋を少し暗くする、リラックスできる習慣を作るなど、睡眠の質を意識してみてください。
→眠りが浅い・寝つけない・その原因、腸にあるかもしれません!腸活で睡眠の質を上げる方法
ストレスをためない工夫をする

ストレスは腸内環境を乱す最大の原因のひとつです。
腸と脳は自律神経でつながっていて(これを「腸脳相関」と呼びます)、心の状態が腸にダイレクトに影響します。
深呼吸・軽い運動・書く瞑想(ジャーナリング)など、自分なりのストレス発散法を持っておくことが、腸活にも更年期対策にもつながります。
以下の記事もどうぞ。
→ストレス解消や睡眠改善に!GABA(ギャバ)の効果と含む食べ物や注意点
サプリで賢く補う方法
食事や生活習慣を整えながら、サプリメントで足りない分をしっかり補うのも賢い方法です。
更年期ケアのサプリを選ぶ際に注目したい成分はこの2つです。
●プレエクオール(大豆イソフラボンアグリコン)
腸での変換が不要な形なので、エクオールを自分で作れない体質の人でも直接摂取できます
●GABA
自律神経を整えて、不眠・イライラ・不安感をやわらげるサポートをしてくれます
更年期の不調でイライラしたり、眠れなかったり、肌荒れが気になる方は、
プレエクオールだけでなくGABAも含むサプリ「ベルタエクリズム」を取り入れると効果的です。
→ 更年期(ゆらぎ期)の味方!ベルタエクリズムの効果とメリット・デメリット対策を徹底解説
まとめ:更年期のゆらぎ、もしかして腸が原因?ホルモンバランスを腸から整える方法を薬剤師が解説

では、まとめます。
更年期のゆらぎは、女性ホルモンの低下だけでなく、腸内環境の乱れも大きく関係しています。
- 腸内のエストロボロームが、エストロゲンの量をコントロールしている
- 幸せホルモン「セロトニン」の約90%は腸で作られる
- リラックスを促す「GABA」も腸内細菌が産生に関わっている
- 大豆イソフラボン→エクオールへの変換も、腸内細菌の働き次第
腸を整えることは、ホルモンバランスを整えることにつながります。
まずは毎日の食事に発酵食品と食物繊維を1品ずつ追加することから、気軽に始めてみてください。
更年期は「体が変化していく時期」でもあります。
自分の体と上手に向き合いながら、この時期を少しでも楽に、元気に過ごしていきたいですね。
